レストラン

トレーサビリティある食材を使用していますか。

近年、商品、特に食材についての原産地表示が義務付けられていたり、それが奨励されています。デパートやスーパーでもほぼすべての商品、特に生ものには原産地表示がなされており、それが消費者の信用も得、信頼も勝ち得ています。ところが、ホテルについては、あるいはレストランについては義務付けられていないこともあって、メニューなどについてはあまり原産地表示がないものも多いようです。また、ホテルのレストランなどで原産地未表示のみならず産地偽装があったほどで、それが故に減産地表示を積極的に行っているホテルも出始めました。高級国産牛であったとはいえ神戸牛と偽ったり、国産の野菜と言いつつ中国産を使用したり、消費者・お客様の信頼を裏切ってしまったホテルもありました。

そこで、原産地表示、言い換えればトレーサビリティを徹底的に追及しようとするホテルも出てきました。レストランで使用する食材のすべてについて原産地表示をすることはなかなか難しいところもあります。実際に詳しくはわからないものもあれば、国産と表示はあっても何県かまではわからないこともあります。少なくとも国産であれば良しとしてもいいとも思いますが、表示がない=外国産と思われないようにしたいですが、すべての食材の表示をすることすらたいへんな作業なので、メインの食材だけの表示に留まっていることも事実です。また、原価管理の観点から、特に朝食などについては原価が厳しく国内産を使えず、致し方なく外国産の冷凍食品に依存している場合もあります。これをして「悪」とするのもどうかとも思います。

ただ、実際に実践しているホテルもあって、青森県にあるホテルでは朝食についての原産地表示がほぼ100%実施されています。ランチやディナーについてもまずは食材は国産であること、またそれ以上の表示ができるものはできる限りメニューに記載をしています。ちょっと面白いのはコーヒーを「UCCコーヒー」とまで記載していて、思わず微笑んでしまいました。もちろん、水は青森県産のミネラルウォーターでしたし、料理もご当地ものの煮物や名物料理もあって、非常に楽しめ印象にも残り、まさに差別化ができているホテルだと思いました。確かに中国産なら中国産、外国産なら外国産と記載することも、非常に正直で真っ当なことだと思います。未記載で誤魔化すような姿勢よりは真っ当です。しかしながら、安全が主たる商品であるホテルにおいて、お客様の安全のために食材もとことん国産に拘っていく姿勢も実に素晴らしいものだと思います。原価率の問題のみを議論すると国産が使用できず苦しんでいる外資ファンド系のホテルなどを見ると、究極のCSであるところの「安全」の観念はどうなっているのだろうと思わざるを得ません。

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